引きこもりのおばあちゃんが率先してアンクルン合奏を楽しんでくれました
南国楽器アンクルンで和みの輪! アンクルン専門家の大杉明です。
アンクルンはひとつ一音。「ハンドベルの竹バージョン」とイメージしていただければ分かりやすいと思います。そのため、みんなで楽しく、協力して合奏するのに適した楽器です。アンクルンの本場インドネシアでは、幼稚園での音楽教育や脳卒中リハビリセンターなどの音楽療法で、アンクルンが取り入れられています。
介護付き老人ホームにて
8月上旬、埼玉県川口市にある介護付き老人ホームを訪問しました。6月に引き続き2回目の訪問です。今回もレクリエーション活動の一環として”和みのアンクルン合奏”を行います。早速、メインのアンクルンセットとCD、歌詞兼楽譜ポスターを準備、その後 合奏者の座席位置を時計回りに音階順に設置します。
合奏者は平均年齢80歳?
今回の参加者は15名。ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラのアンクルンを3セット準備し、一個ずつ渡します。平均年齢は80歳超?アンクルン合奏が無事にできるか不安がよぎりました。
こころと身体の健康
今回は、こころと身体の健康を意識。深呼吸や首の運動、そして発生練習なども取り入れてみました。みなさん、真面目に取り組んでくれます。
脳の血流がアップしたところでアンクルンタイム!まず、前回の復習として「きらきら星」、「久しき昔」を合奏しました。多少振り方にまごつく場面もありましたが、徐々に調子が上がってきました。
8月のテーマ曲で盛り上がりました
そして今日一番のメインイベント!「琵琶湖周航の歌」
加藤登紀子さんのオリジナルをまず視聴。真剣に聴いていただき、中には口ずさむ方もいました。そして、歌詞を見ながらCDに合わせ、全員で合唱することにしました。みんな懐かしそうな表情を浮かべ、中には身体や腕を揺れ動かしながら歌ってくださる方もいました。前回のアンクルン合奏を楽しんでいただいた二人のご婦人が特にアクティブで、印象に残りました。
ここまで来れば成功を確信!ゆっくりとしたリズムで15人が一体となり、アンクルンで琵琶湖周航の歌。合奏後も感動の余韻が響いていたのは、私だけではなかったと思います。
これからもアンクルン合奏を続けていく意義
レクリエーション終了後、今回お誘いいただいた担当の介護職員の方からお話を伺いました。今日一生懸命取り組んでくれた一人目のご婦人は、認知症が進行しており、普段は会話もままならないようです。二人目のご婦人は、いつも怒ってばかりで自分の殻に閉じこもっているそうです。そんな二人が、楽しそうに歌い、合奏し、みんなと笑顔と和みの時間を共有していました。
今日私がここに来た意義、これからも活動を継続しなければならない使命を確認できた瞬間でした。介護職員の方からの「これからも利用者の皆さんに、音楽で希望の光を届けてあげてください。」という言葉を重く、そして大切に受け止めました。
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